家庭で食物負荷(免疫療法)中の対処方法

家庭で食物負荷(免疫療法)中に下記の疑問があった場合の対処方


食物摂取で反応が出たときにどの時点で薬を与えるのでしょうか?
◇ 顔に2~3個の発赤がある程度であれば様子を見ます。
軽症(表1)であれば抗ヒスタミン薬(ザイザル・レボセチリジン・ザジテン)を与えます。
 蕁麻疹がさらに広がるとき ・腹痛 ・咳があるとき(中等症 表1)は抗ヒスタミン薬(ザイザル・レボセチリジン・ザジテン)とステロイド薬(リンデロン)を両方与えます。
◆ 喘鳴(せき・ゼーゼー)がある ・ぐったりする、腹痛が激しい・激しい嘔吐があるなど、そのいずれかの症状があるとき(重症 表1)は直ちに抗ヒスタミン薬とステロイド薬両方飲ませてから当院または急病センターまたは救急車を要請して受診して下さい。エピペンを持っている方はエピペンを使用してください。

症状が出てしまった後、どのくらいの量から再開すればよいのか?
 軽症(表1)の場合は1/2に減量して、中等症(表1)の場合は1/4に減量して与えてください。 重症(表1)の場合は必ず受診して医師の指示を受けて下さい。

風邪のときはどうすれば良いのでしょう?  

 発熱があるときは、中止または半量程度に減らしますが、解熱すれば(熱が下がれば)直ぐに元の量に戻して与えます。喘息発作があるときは改善するまで中止し受診してください。下痢の時も改善するまで中止します。軽度の下痢(軟便)であれば続けてください。


事情(風邪等)があって投与の期間が空いてしまった場合どうすればよいのか?
 1週間以内ならば同じ量で、2週間以内ならば1/2に減量、3週間以内では1/3に減量して再開してください。出来れば来院して、駐車場・待合室で摂取する方が安全です。4週間以上の場合は受診して相談してください。

症状が出てしまった後、いつから負荷食物を与えればよいのか?
 完全に症状が消失した日の翌日または翌々日より与えてください。但し当院の診察時間内(午前9時から5時頃まで)に与えてください。

目標量まで食べられるようになった後は食べなくても大丈夫ですか?
  目標量に達した後も食べ続ける必要があります
週に最低 二日以上 は食べさせて下さい。
食べるのを止めると、また食べられなくなります。
いつまで続けるのかは現在明確ではありませんが、一年以上は必要です。

予防接種は受けてもいいですか?
◇ 予防接種当日のみ負荷食物の摂取を休止して下さい。




    表1 食物アレルギー症状の治療